さていよいよ、お子さんと一緒に絵本をつくってみましょう。
どんなお話が生まれるか、楽しみですね。
「ピッケのおうち」で遊んだことがあると、キャラクターや世界観に親しみがもてます。
できれば先に、パソコンで「ピッケのおうち」で遊んでみてください。
(Flashなので残念ながらiPhoneやiPadでは動作しません)
最初のとっかかりは、どんな方法でもOKですが、一例として。
新しい絵本を開いたら、ピッケをステージにドラッグして動かしてみましょう。「ゆかちゃん、こんにちは。何してあそぶ?」ごっこ遊びの要領で、ピッケになってお子さんに話しかけてみましょう。
基本操作の説明を兼ねているので、移動、拡大縮小、回転など操作をしている様子を、ゆっくり見せてあげてください。
パレットの キャラクター/アイテム、アイテムの 空/森/池/家/食べ物/おもちゃ を切替えてアイテム類も一通り見せてあげながら。
たぶん待ちきれなくて、まだ説明しているのに「私にやらせて、やらせて!」となることでしょう。
もし、おはなしがなかなか動き始めないようなら、なにか事件を起こしてみるのも良い手です。
「あっ、雨が降ってきました」 ゆかちゃんは傘をさすかもしれないし、急いでおうちへ帰ろうとするかもしれません。
「○○にプレゼントしようか?」と、お子さんにもちかけてみてください。
小さな弟や妹、ママ、夏休みや冬休みに久しぶりに会うおじいちゃん、おばあちゃん、イトコたち、引越した友だち。
贈る相手があると、俄然はりきります。つくりながら相手に思いを馳せることができますし、できあがった絵本を贈る嬉しさも味わえます。
左は、つかさくんがお兄ちゃんに贈った絵本の最後のページ。「おにいちゃん パイロットになれるといいね」
右は、りゅうのすけくんが、妹のりさちゃんに贈った絵本。文字の無い絵本ですが、優しい気持ちが伝わってきますね。
ステージ上にキャラクターやアイテムを並べながら、どんどんつくっていきましょう。
それぞれの年齢でどんな感じになるかと言うと(あくまで目安です、かなり個人差があります)
3~4歳でしたら、つながりのあるお話にまではなかなかならず、好きなものを並べて一場面ずつつくる程度になるでしょう。
画面上でお子さんが指をさしておしゃべりするのを、パパが「絵本」というカタチにして定着してあげるイメージです。
整えようとせずに、好きなように作らせてあげてください。一見脈絡がないようでも、1冊にしてみると繋がりが見えてくることもあります。
4~5歳くらいから、難しい操作だけ手伝ってあげれば、作れるようになってきます。
笑う/泣くなど表情を変えられることを教えてあげてください。感情表現があると、物語が深まります。
6歳くらいだと、立派なお話になってきます。ボリュームは4~6見開きくらい。
まだ読み書きができない内は、お話を聞きとって文字入力してあげてください。このとき、文法を正しく直そうとはせずに、そのままを書き留めましょう。
文字は、無理に入れなくても大丈夫です。プリントして絵本にしてから、手書きで入れてもいいですし、文字の無い絵本になっても構いません。
実際にワークショップで子どもたちが作ったお話を紹介しますね。
りくくん(4歳)作「りく、でんしゃにのる」。おじいさんとおばあさんに贈る絵本です。
「ピッケりくは、かんがえた。」と、自身をピッケに投影させています。
「どこへ、いこうかな~? どうやって???」
「かみなりにもまけないで!」「あめでもがんばって!!!」 椅子から立ちあがって元気いっぱいでつくっていました。
「おじいちゃま、おばあちゃまのまちについたぞぉ~!!!」「おひさまもでた!!!」
画面左端は、「さいご汽車は車庫に入るんだ」とつくった、りくくんこだわりの車庫です。
文字入力は、りくくんが話すのを聞きとりながらお父さんがされていました。
表紙から作り始めてもよいですが、つくりながらお話を組み立てていくという場合が多いと思うので、本文ができあがってから、表紙と裏表紙をつくるほうが考えやすいでしょう。
「題名」や「作者名」の意味が理解できない場合には、日頃なじんでいる絵本で、説明してあげてください。
「ゆかちゃんの好きなうさこちゃん、絵本の題名は『ゆきのひのうさこちゃん』だよ。お話をつくったのは『ブルーナ』さん。このお話をつくったのは、ゆかちゃんだから『ゆかこ』って書こうね。」
「表紙は絵本の『顔』。読んでみたいと思ってもらえる表紙をつくろうね」と励ましてあげてください。
表紙も背表紙も、背景色を変更できます。『ゆきのひのうさこちゃん』は白色背景ですね。
裏表紙も忘れずに。お話の余韻を味わう大事なラストシーンです。
iPadアプリでは、音声録音ができます。ぜひチャレンジしてみてください。
これは、5歳のういちゃんがつくったお話「5さいになったよ!」です。声は、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんと一家総出演。裏表紙は、もうすぐ3歳になる妹さんです。
声だけでなく、手拍子、歌を歌う、楽器、音の出るものをなんでも使ってみましょう。